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ぼくはまた君に恋するんだろう

「新・信長公記」第四話考察〜愛を持って伝えようぜ〜

以和爲貴、無忤爲宗。人皆有黨亦少達者、是以、或不順君父乍違于隣里。然、上和下睦諧於論事則事理自通、何事不成。『日本書紀

(おたがいの心が和らいで協力することが貴いのであって、むやみに反抗することのないようにせよ。それが根本的態度でなければならぬ。)

 

聖徳太子厩戸王)が日本最初の憲法とされる「十七条憲法」の第一条に掲げたとされる言葉。最初の一文は「和をもって尊しとなす」という読み下し文で知られる。

不明な点が多すぎて明治時代以前の歴史を勉強しない(だから戦国時代もしらない)2122年には聖徳太子も知らないんだろうな。

 

「新・信長公記」その肆〜「和の心」

脚本: 金沢知樹、萩森淳  演出:豊島圭介

 

 

「貴様たちで考えろ」

PBB作戦を考えたのも、クラスメート全員に同じ文字を送ったのも、原作では信長らしいけど、ドラマの信長は自分から引っ張るタイプではないのね。自分から引っ張るリーダーが良いのか、周りが支えていこうとするリーダーが良いのか。

 

「お前はまだ死んでない」

加藤が武田に向けて言った言葉。先週の家康のセリフ「お前は既に死んでいる」を受けたもの。武田復活の鍵となる。

 

「器」

どの器がふさわしいか見定めるという黒田。戦国時代もそんな感じだったんだろうな。みんながみんな天下を取りたいわけではなくて。

 

「自分も含めて」

みやびをかばう信長の演説でも自分だけが特別ではない、みなと同じだと言う信長。徹底的に民主的。

 

「あの張り紙は貴様らか」

そのくせ、一瞬で真相を見抜く信長。うつけではないよね。みやびの○も「たいしたうつけが」と見破っていたし。

 

 

 

「歴史は繰り返す」とはいうけれど、家康のやり方って、ヒトラースターリンなど歴史上の独裁者そのものなんだよね。横の繋がりを嫌い、密告させてお互いを疑心暗鬼にさせて。恐怖で従わせて、その分取り巻きには良い思いをさせて。

 

そんなやり方を知ることができるだけでも歴史を学ぶ意味やドラマを見る意味があるんじゃないのかな。

 

「和」は和食や和菓子など「日本の(われわれの)」って意味があるけど、もちろん「平和」の「和」でもある。

 

ウクライナ進行のあった2022年に放送の意義があるドラマ。

 

 

 

 

〈今週の戯れ言〉

  • 武田をバカにされて初めてフードを脱いで怒る上杉も、井伊をコケにした家康に本気でくってかかる本多も良い。
  • 陶芸は基本的には各々の兜かな。伊達は三日月ならぬ土星みたいだけど。後ろに見える鹿の角は本多だよね。
  • 突然のドブネズミ発言は、史実で秀吉のことを「ハゲネズミ」と呼んだから?(ちなみに明智のことは「キンカン頭」と呼んだとか。ハゲ頭だったので。←パワハラひどい)
  • モップを見舞いにわざわざラッピングして持ってきた家康もあれだけど、この時点で井伊は既に家康側なんだよね。単に徳川に感銘を受けたって訳では無さそう。四天王のメンバーを守るためかな。
  • 黒板の日付が「夏至」なのは、太陽の出てる時間が一番長いから。家康くん、心を入れ替えてまた昇ってほしい。