beautiful world

ぼくはまた君に恋するんだろう

「夕暮れに、手をつなぐ」第9、10話考察感想〜誰もがきっと心痛み隠して〜

Keep it up, keep it up yup

 

ぼんやり目擦りながらback home

I'm burnt out, I'm going to bed

即寝落ちで 週末予定立たない

募る小さな後悔 down

会いたいも叶わないdays

 

一体何が正解だなんて誰もわからない

でも俯いてちゃ気付けないね

煌めくblue sky

 

Everything will be alright って感じで

何度でも夢見よう

Yeah! It's gonna be alright どんな日も

されど愛しきlife

 

Let's live it up

Let's live it up

Let's live it up Let's live it up

Let's live it up

 

顔上げて alright

Let's live it up

 

一回きりの人生でしょう

ツライ Monday 期待のweekend

キミとのday 何時間もくだんない talk All night 笑い合っていたいね

 

そう誰もがきっと心 痛み隠して

躓き凹んだりするたび 感じるyour love

Everything will be alright って感じで

キミが笑うだけで

Yeah! It's gonna be alright

飛べそうなくらい

どこまでもゆこう

 

Let's live it up

Let's live it up

Let's live it up

Let's live it up

 

キミとならalright

Live it up

 

消えない story

変わらないよ you and me

泣き笑い また明日に恋しよう

And laugh, and laugh baby

You'll be all right

 

Everything will be alright いつだって

響き合うmelody

Every little scene そっと灯すmy heart

一人じゃないさ

 

Let's live it up Let's live it up

Let's live it up

Let's live it up キミとならalright

let's live it up

 

「Life goes on」

歌:King & Prince

作詞: 木村友威

作曲: Joacim Persson・JohanAlkenas・SQVARE Sean・Michael Alexander

 

 

「夕暮れに、手をつなぐ」

第9話「本当にさよならだ。」

演出:渕上正人 脚本:北川悦吏子

第10話「音のない世界」

演出:金井紘 脚本:北川悦吏子

 

終わり良ければ全て良し、と言いたくなる素敵な最終回だった。

 

1.モノを作るということ

いつの日か「モノ作りは好かん」「遠くの人を楽しませる人は、近くにいる人を悲しませるっとよ」 と言っていた空豆

「ものをつくるっ てのは、人間がいちばん遠くまで行ける手段なんだよ」 と言う響子さん。

 

まるで恋に落ちたかのようにショーウィンドウのドレスに目を奪われ、デザイナーとしての道を歩みだし、響子さんの言ってたようにコルザに入ってパリでコレクションに関わるようになった。自分が遠ざけていたモノ作りこそが母親との縁を繋げたのだ。

 

だけど、「なんのために誰のために作ってるのかわからんようになった」「おいは目の前の人が幸せになるのが見たか」と生まれ故郷に帰ってしまう。

 

それは久遠が言うように、デザイナーが誰でも通る道なのかもしれない。もったいない、神様のギフトという気持ちも分かる。

だが、空豆は夢に破れた訳ではない。自分のやりたいことを見つけた、という気がする。農作業のしやすい服。洋裁を教える仕事。そして、音とセイラのためのステージ衣装。いつだって、空豆は目の前の人が喜ぶ服を作りたいのだ。

 

「楽しいことをやっていきたい」と言う空豆に久遠は言う。「生きていくのが楽しいだけのやつなんていない」「楽しみながら戦うんだよ」

スランプに陥り一度は空豆のアイデアを盗作した久遠だけど、才能に恵まれない自分を真っ直ぐに見つめ、「経年変化」を楽しむほどに成長した。大人だって成長できる、そんな素敵なメッセージ。

 

成長したのは塔子も。成り行きとは言え、二度と戻らないつもりだっただろう実家に帰り、母親と会い、エレベーターも付ける。(個人的には空豆に付けてほしかったけど、塔子が付けたいって言ったんだろうな)

 

音も、成長を見せた。最初はどこか自信無げで、流されがちだったけど、誤解していた空豆に会いたい気持ちをぐっとこらえてレコーディングに向かう。空豆との約束通り、セイラを守り、紅白出場を果たす。「やっとここまで来れました」との紅白初出場インタビューでの言葉はアーティストとしても、男としても感慨のこもった言葉だったのかもしれない。何も言わず雰囲気でキスしようとしたときには水鉄砲をかけられてごまかされたけれど、今回ははっきりと口にする。「好きだ」と。

モノ作りが音と空豆を結びつけてくれた。

 

2. 許し

娘の夢のために心を鬼にして里心がつかないようにしていた祖母。口はつっけんどんだが、娘の、孫の、夢の後押しをしてくれる。外国に行ってしまうなんて寂しいだろうに。

塔子もまた、そんな母親の愛情を感じてきた。そして、娘のことも一度も忘れたことはなかったのだろう。娘との想い出の菜の花畑を自分のブランド名にして。

 

かつて「気取って東京弁喋りよる」と言われた塔子は、バス停で空豆に方言で語りかける。

空豆はそっと手を繋ぐ。昔、したかったように。

簡単に「許す」とも言わない空豆。過去は変えられないし、子供の頃に受けた傷が簡単に癒やされる訳ではない。だけど、手の温度は何よりも雄弁だ。

 

セイラの告白。震えながら、ありったけの勇気を振り絞って。音も空豆も怒ったり、変に慰めたりもしない。ただ、ありのままを受け止める。そして変わらず接し続ける。「俺も空豆も変わらない」との言葉通りに。セイラが自分自身で向き合わなければならないことだから。だから、セイラは空豆の衣装で歌い続けるのだろう。単なる数字ではない再生してくれたひとりひとりのために。

 

3.手紙

音から空豆への手紙。デジタルでどこででも繋がれる時代だからこその宝物。

 

「俺たち、まだ夢の途中だろ? お互い頑張ろう、永遠の同士へ。また会える日まで。タフに生きよう。」

 

ドラマとリアルを混同するのは良くないけど、メンバーのことを思って泣いてしまったよ😢

 

 

4.最後に

まぎれもなく空豆と音の恋の物語なんだけど、それにとどまらない「繋がり」の話だった気がする。

翔太との小さな世界で生きてきて、それが全てだと思っていた空豆が、音と出会い、自分の足で生きていくことを知り、世界が広がって。誰も知り合いもいなかったのに、見送りにきてくれる人がいて。

真っ暗闇の中にいたセイラにも、才能がないと諦めかけていた音にも、仲間ができて。

素敵な物語だったな。

 

 

広瀬すずさん、永瀬廉さん、他のキャスト、スタッフのみなさん、北川先生、繊細な物語に奥行きと深みを足していただいてありがとうございました。

あんなにキュートな空豆と、海よりも深い優しさを持つ音に会わせてくれてありがとうございます。