鳳「困ったことがあれば、目を閉じて深呼吸をいたしましょう。身体の中心にふんわりとした"輪"を描くのです。自分を大きく見せようとせず、小さく萎縮せず。媚びて自らを変えず。強いて相手を変えることを願わず。人もものも空間も、花穎様の陣地に招き入れてやれば良いのです」
花穎「僕は誰も手放さない。
僕の"輪"の中には、赤目さんもいるよ」
映画『うちの執事が言うことには』より
『うちの執事が言うことには』は2019年公開の永瀬廉くんの初主演映画。鳳さんは花穎を育ててくれた執事。神宮寺くんが演じた赤目さんと花穎との経緯はぜひ映画を見てほしい。アマプラにあります。
モネ以降、廉くんを知ってくれた人は演技力の成長にびっくりすると思うよ。
Amazon.co.jp: うちの執事が言うことにはを観る | Prime Video
「新・信長公記〜クラスメートは戦国武将」その漆 「案ずるな、多少は急ぐ」
脚本:伊達さん 演出:日高貴士
明智「僕は弱いから、一緒になって本気で悩んでくれる彼らがいないとダメだったんだ」
自分の弱さを知ることは、きっと自分の強さを知ること。
黒田「だからこそ案じているのだ。傷はつけられた者よりも、つけた者の記憶に深く残る」
黒田「時は前にしか進まぬ」
竹中に言ってる言葉だけど、家康にも掛かってる気がする。家康の親(博士)殺しの十字架は余りにも重い………
みやび「あなたたち(今川と真田)が今するべきことはなんですか」「見失ったならまた探せば良いではないですか」
みやびちゃんの誰に対しても変わらない態度は良いところだと思う。
伊達「強さは誰かを守るためにある」
説得力のある演技力。三浦さんも欠かせない人だよね。お忙しそうで別撮り多いけど。
上杉「お前(武田)の戦いは決して無駄にはなってない」「お前の作った石垣はそう簡単には壊れないよ」
単に慰めじゃなくて、本気でそう思っているのが伝わる。石垣は塀じゃなくて城の土台だから。特進クラスの団結力を固めた一因は間違いなく武田の戦いだよ。
信長「俺はこれまでずっと答えを探してきた。自分が何をすべきかを。すべての答えが見つかった訳ではない。だが、あいつらと出会い、少しずつだが見えてきた」
信長「家康、貴様が歩むべき道があるなら止めはせん。だがその道はこれからもひとりで歩まねばならんのか」
自分を大きく見せようとせず、卑下もしない信長。信長自身も変わったんだよね。
家康の道も尊重するところが信長の良いところ。
信長「つれないことを言うな。同い年ではないか」
一番ぐっときたセリフ。ゴミだのなんだの言ってる相手に対等であることをこんなセリフで言うなんて。
理事長「過去の過ちを十字架として背負い、おまえはおまえ自身の力で道を切り開いてきた。だが、おまえが作ったと思っているその道が本当は誰かに作られた道だとしたら…どうする(家康)?」
………何を見せたのか分からないけど、もともとクローンであることを知ってる家康があそこまで無気力になるのはなんだろう……
歴史通りにやっていれば大丈夫だと思っていたのかな。未来、見えなくなったのかな。
息子「お前は悪魔。その進む道は悪の道だ」
父親(博士)にバケモノと言われ、その息子に悪魔とまで言われる家康………
育ての母に愛情持って育てられた信長との対比だろうけど、悲しすぎる。
武田「お前らしい城で良いんだ、大将」
何気に信長のことをよく見ている武田。迷っているのもお見通し。
信長「雲はいつものろのろと動く」
みやび「それでも進んでいます。周りの雲とつながって少しずつ大きくなる。信長くんなら、きっとそんな大将になれると私は思います」
初回からずっと雲を見ている信長。
「道」「ゴミ」に象徴されるように、下を見ている家康との対比だよね。
脚本も演出も凄い。
考察する時間が無くて、気になったセリフを引用しただけで申し訳ないです。
良い言葉が多いよね。しんしん。ほんとこどもたちに見てほしいドラマだよ。
冒頭の花穎は「輪」の中を大事にしようとするけれど、信長は更に一歩進んで「和」の心で敵でさえも包み込んでいく。もちろん、家康の進む道も尊重した上で。
花穎は「当主」になるべく成長する物語。
信長のめざす「大将」はなんだろうね。ついていきたいな。
〈今週の戯れ言〉
- 敵のアジトが教会、始皇帝が家康を倒したのが神社の境内。復讐もバチも人間が人間に与えるものではない気がする。神様の領域じゃない?
- そもそもクローン人間も神の領域を冒涜してるよね。それも自分の楽しみのためって。
- 家康が読んでいた「ツァラトゥストラかく語りき」はここに繋がるのかな。「神は死んだ」って言葉が出てくるけど。
- クローン出生にみやびのお父さん、関わっていそう。歴史学者だから。
- あんなに怯えていたのに勇気を出して家康に直談判しにいった明智、凄いね。偉いよ。
- 上杉と伊達の友情はエモい。エモすぎる。
- 黒田官兵衛と竹中半兵衛もエモい。
- しんしんの癒やし枠。本多と秀吉。(百年後の未来の価値観はどうか分からないけど)あまり偏見のなさそうな秀吉が相手でほっとした。応援してくれそう。みやび担だけに。
- だがしかし、「多少は急ぐ」って視聴者は知ってるけど、作中ではみやびだけが分かってる言葉だよ。そんなこと言われて落ちない女子いる?
- 百年先もリア恋発揮する永瀬廉。