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ぼくはまた君に恋するんだろう

神様がくれた時間~永瀬廉くん、アカデミー新人俳優賞おめでとう

「ぶれいもの!」の拙いセリフ回しが可愛かった『信長のシェフ』から8年、ジュニア時代はジャニーズ舞台には出ていたものの、映像での演技はほとんど無かった廉くん。

 

初主演映画『うちの執事が言うことには』の舞台挨拶で久万監督に言われた言葉。

「演技経験が少ない中で「どう演じたら良いんですか」っていうのをよく聞いてきて、役者さんに「芝居、どうすれば良いんですか」って監督が聞かれることはなかなか無いので最初はどうなるかなと思ったんだけど、そういう技術的なことではなく本当に「花穎ならこうしたい」と花穎になりきっていってくれたことを感謝しています。あと、「泣けない」ということをすごく言っていたんですが、本当の涙で撮影できたこと、そこまで永瀬くんが花穎になれたということが嬉しかったです」

(2019.5.30「君に、ありがとう御礼舞台挨拶」)

 

「演技の経験が少ないから」と「自分はメンバーの中で1番演技経験が少ないから焦っている、もっと経験したい、学びたい」とよく雑誌でも言っていたね。

初主演にあたり、大吾くんや岸くん、紫耀くん、俳優さんのお友達にアドバイスをもらっていた廉くん。共演の神宮寺くんを自宅に招いて台本の読み合わせをしたり。

その一年前の『スカッとジャパン』で久しぶりに映像演技の仕事がきたときは、岸くんに読み合わせを手伝ってもらったりしてたよね。

 

その後、『 俺のスカート、どこ行った?』では大ベテラン古田新太さんの脇で堂々と存在感のある演技を見せたり、『まいジャニ』からの縁で古巣カンテレでの『FLY! BOYS! FLY!~僕たちCAはじめました』ではゴールデン主演を果たして。

 

弱虫ペダル』の舞台挨拶での三木監督のお手紙。

「この作品は誰のものでもない、あなたの作品です。参加するという発想は捨てて、映画を作る責任を背負ってほしい」

「今回のあなたの姿や総北メンバーを見て、つくづくお芝居とは「想い」なんだと痛感しました。どれだけ本気か、どれだけ努力しなか、どれだけ真摯に向き合ったか、そしてどれだけその作品を愛しているか、その「想い」は、上手い下手を超えて必ず見ている人の心を動かす。今回、あなたの弱虫ペダルに賭けた「想い」は、しっかりと映画の中に映しだされていると思います。」

(2020.8.15「公開記念舞台挨拶」)

 

監督の手紙の中に言いたいことが全部詰まっている気がする。

「本読みのときには既に二人(廉くん、健太郎くん)はキャラクターができてた」とメイキング坂東くんが言ってたり、「このトーン(声の高さ)で行くっていつ決めたの?」とコメンタリーで監督が尋ねてたり、いつの間にか俳優としても頼もしくなっていたね。

 

ジャニーズとしては異例の日本アカデミー新人俳優賞でのスピーチ。

「すてきな賞をいただけて、 うれしい気持ちでいっぱいです。これからも自分が出会ったことのないような自分と出会えるように、作品に少しでも華を添えられるように頑張っていきたいと思います。弱虫にならず、エンターテイメントという厳しい坂を登り続けていきたいです」

(2021.3.19日本アカデミー賞受賞式)

 

「弱虫」「坂道」と映画に絡めてきたのも、「エンターテイメント」というジャニーさんの教えを受け継いでいくのも、アイドル俳優として「華」を添えたいというのも、百点満点のスピーチだったと思う。

キャストやスタッフ、ファンの人への感謝は『弱虫ペダル』のYouTubeのコメントで残してくれるのも嬉しかったよ。

 

ジュニア時代、ずっとプロフィールが『信長のシェフ』しか無くて気にやんでたことも、(振り返って思うと受験のためなんだけど)仕事をセーブしてたことも、全てが「神様のくれた時間」だったんだね。そして、これからの時間も。

 

オーディションで選ばれた『おかえりモネ』。新進気鋭の小説家の話題作の『真夜中乙女戦争』。どちらも楽しみだよ。

 

あらためてKing & Prince永瀬廉くん、第44回アカデミー新人俳優賞受賞おめでとうございます。