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ぼくはまた君に恋するんだろう

「おかえりモネ」第13週、第14週感想〜逃げていい〜

小さな頃に見た 高く飛んでいくカイト

離さないよう ぎゅっと強く 握りしめていた糸

憧れた未来は 一番星の側に

そこから何が見えるのか ずっと知りたかった

 

母は言った「泣かないで」と

父は言った「逃げていい」と

その度にやまない夢と

空の青さを知っていく

 

風が吹けば 歌が流れる 口ずさもう 彼方へ向けて

君の夢よ 叶えと願う 溢れ出す ラル ラリ ラ

 

小さな頃に見た 大きな羽のカイト

思い出よりとても古く 小さい姿でいた

憧れた未来は いつもの右ポケットに

誰も知らない物語を 密かに忍ばせて

 

友は言った「忘れない」と

あなたは言った「愛してる」と

些細な傷に宿るもの

聞こえて来る どこからか

 

風が吹けば 歌が流れる 口ずさもう 彼方へ向けて

君の夢よ 叶えと願う 溢れ出す ラル ラリ ラ

 

嵐の中をかき分けていく小さなカイトよ

悲しみを越えてどこまでも行こう

そして帰ろう その糸の繋がった先まで

 

風が吹けば 歌が流れる 口ずさもう 彼方へ向けて

君の夢よ 叶えと願う 溢れ出す ラル ラリ ラ

 

歌 :  嵐

作詞:米津玄師

作曲:米津玄師

 

「カイト」はNHK2020年東京オリンピックのテーマソングとして2019年に発表された楽曲。リオデジャネイロオリンピック前回と違い、もはやヒーローですら無い。「泣かないで」「逃げても良い」「悲しみを越えて」とコロナ禍を予言したかのような歌詞が切ない。

 

「おかえりモネ」

第13週「風を切って進め」

第14週「離れられないもの」

 

野坂さんの出身が「三宮」だと分かった13週。関西に住んでいると、あまり聞かない言い方なので違和感を持ったんだけど、視聴者に分かりやすく「神戸」と言いたくなかったのかもね。とにかく野坂さんは、26年前に起きた阪神淡路大震災を経験しているはず。その経験が防災に向かわせているのかもしれない。神戸は海運業も盛んな土地柄だし。ひょっとしたら鮫島さんも関西で被災したのかもしれない。

ちなみに、モネたちが生まれた1995年は阪神淡路大震災があった年。

 

人生はまっすぐな一本道じゃない。地震などの災害で住む場所まで失った人もいるだろう。病気で仕事を失った人もいるだろう。

 

だからこそ、プランB、プランCが大切なのではないか。

 

モネも大学受験に失敗したから登米に来て、違う道に進むことができた。菅波先生も、不本意ながら地域診療に関わっていくことで違う自分に気がついた。そして、二人はそばにいる。立ち止まっているように見える新次さんも宇田川さんも、曲がり角に来ているだけなのかもしれない。

脇道だと思っていても、それが本道になっても良い。

 

怖い場所からは逃げたほうが良いって、宇田川さんの存在を知りつつシェアハウスに住んでいるモネにも言えるかも。視聴者は逃げたほうが良いって簡単に言えるけど、モネは逃げない。だからこそ開ける道もあるのかもね。

 

逃げても良い。逃げなくても良い。

人生は何度でもやり直すことができる。

このドラマはそんなことも教えてくれているのかもしれない。

 

最後に、心にとどめておきたい朝岡さんの言葉を。

「命を引き合いに、大事な物を捨てろと言うのは部外者の暴力」

 

………スガちゃんの部外者が決めたほうが良いと言うのを否定してる気がするのは気のせい?