beautiful world

ぼくはまた君に恋するんだろう

「わげもん〜長崎通訳異聞」第四回感想〜ありのまま伝えたい

君に贈るよ

僕からの このキモチ

ありのまま 伝えたい

白く光る季節を添えて

 

移り変わる季節は

北寄りの風に流されて

気が付けば今年の終わりに

残されたイベントが一つ

いつもより少しだけ

はしゃいでいる君を横目で

気後れ気味の僕はなんとなく

一歩引いて見てた

ひらひらと雪が舞う頃には

そんな君がなぜか愛しくて

僕は君に感謝してるのさ

うまく言えないけど

 

そして僕の願いは

君が笑う そのことが

何よりもただうれしくて

君に贈るよ

僕からの このキモチ

ありのまま 伝えたい

白く光る季節を添えて

 

飾られた街並みに

いつしか気持ち踊らされて

特別が苦手な僕でも

演出を試みたりして

日常に追われてる

僕も今日は君のためだけ

ささやかな何かを贈ろうと

思いめぐらせた

ひらひらと雪が舞う頃には

二人で歩く夜 並木道

いつの間に灯るイルミネーション

光に染まる街

そんな二人の季節

君が笑う それだけを

僕はただ見ていたくて

今日だけじゃなく

毎日が 君だけに

特別で いつまでも

このキモチは季節を越えて

 

「僕が君を守る」とか

簡単には言えないけど

僕は君と向き合うより

同じ未来二人向いていたい

 

Lalala・・・

 

「僕のキモチ」

歌:WaT

作詞:WaT

作曲:WaT

森山栄之助役の小池徹平さんが組んでいたユニットWaTの2006年の大ヒット曲。当時二十歳で、「ごくせん」や「ドラゴン桜」に出ていた頃ですね。

 

「わげもん〜長崎通訳異聞」

第四回「光さす海」

脚本:宮村優子 演出:盆子原誠

 

全四回がもったいないと思えるドラマだった。最終回はボロボロ泣いてたし、見返すたびに泣ける😢

 

「悲しみも痛みもおいにはなか。やけん、お前の傷はおいにはよう、わからん。ばってん、おいはもっとお前と話しがしたか。

違う生まれ、違う言葉、違う目の色。

通詞というのは違うもんをひとつひとつ繋いでいくのが生業たい。

おいはもっと、お前と語りたか」

「言葉で近づきたか」

「おいは通詞やけん」

「違う生まれ、違う言葉、違う目の色」は外国人のことだけじゃない。江戸育ちの壮多には長崎弁は分からないけど、清十郎たちと触れ合うことで覚えていく。(色黒の廉くんと色白の徹平ちゃん、ナイスキャスティングでは👍)

カイを通じてコミュニケーションは言葉だけではないことも示していて、言葉の力を具現化したような神頭の告白の後だけにぐっとくるものがある。

 

「俺は通詞になります。この長崎で」

先の森山のセリフがあるからこそ、最後の壮多の言葉が染みる。仲間を作り、新しい言葉、新しい世界に飛び込む壮多。

 

「己の言葉を捨てよ」

 

「己の言葉を持て」

この二つは真逆のような言葉だけど、同じことを言っているのかもしれない。古い価値観にとらわれず、新しい価値観を受け入れる。右から左への単なる言葉の訳ではなく、「詞(ことば)」を「通じる」ようにするのが通詞なのだから。

 

 

 

「生きるための大切な言葉」

 

「はじめに言葉ありき」

神頭さんの告白。「喋りすぎた」と言ってたけど、きっと壮多に聞いてほしかったんだろうな。壮多が神頭さんに父親を重ねていたように、神頭さんも壮多を息子みたいに思ってくれていたと思う。(高嶋さんの演技、舞台を観ているようで圧倒された)

 

神頭さんも、森山さんも、トリも、清十郎も、太田さんも、みんながそれぞれの立場から壮多を守ろうとしてくれて。かつては長崎でしか生きていけないと言っていたトリは壮多について行くと言う。浜に壮多を心配して集まる仲間も涙を誘う。(男女のことには鈍くてトリの気持ちを分かってなさそうな壮多も良き)

 

ところで、本当に壮多の父親って亡くなってるのかな。神頭さんが一緒にいた日本人が周吾って可能性ある?殺したってことにして海外に逃したとか。神頭さんは(世襲の)通詞じゃなくて船乗りで、マカオで聖書を翻訳したのが周吾さんで。神頭さんは、見よう見まねで医術や英語を勉強したのかと。(神頭さん、オランダ語より英語が得意そうだったし)周吾さんは長崎以外の場所に住んでたりして。(回想シーンの周吾さんはすらりとした細身の男性だったね)謎がすべて明かされていないのも良い。

 

 

「My dear son(私の愛しき息子)」

壮多はめちゃめちゃ愛されてたんだな。ここでさらに涙腺崩壊しました。

「新しき言葉はお前が記せばよか」

人と人が分かりあおうとすること、言葉の大切さを真っ直ぐに描いてくれた作品だと思う。

また、真っ直ぐで聡明な壮ちんに会いたいよ。

「わげもん2」お待ちしております。